あげ好き?もらい好き?

人にものを贈るのが大好きです。

特別なイベントがなくても常に何かを贈ることばかり考えてしまいます。

 

世の中には「あげ好きな人ともらい好きな人」が絶妙なバランスで存在しているような気がします。

本当に些細なものでも誰かから物を貰うと無条件に喜んでくれる人がいます。

タオル一枚でも飴玉1個でも・・・

そんな方のリアクションを見るとある意味「すごいな~」と尊敬すらしてしまいます。

逆に人にもの贈る事に喜びを感じる人もいます。

自分もそのうちの一人です。

 

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誰かに会う時は基本的に手ぶらでは会いに行きません。

かならず何かを渡します。

相手が喜んでくれるかどうか?はもちろん気になりますが、手ぶらで行くことに抵抗を感じたりするくらいです。

この性格は幼いころからだそうです。

 

まだ4~5歳くらいの時だったと思います。

自分の誕生日に近所の友達が集まって簡単な誕生日会を行いました。

もちろんたくさんの誕生日プレゼントをもらいました。

私はそれを素直に喜びましたが、変な気分になったのを覚えています。

その後母がケーキを出してくれました。

ホールの立派なケーキです。

5人でケーキを食べるためには5等分しなければいけません。

母にナイフを渡されみんなに取り分けるよう言われました。

しかし、知能指数が足りなかった自分にはケーキを5等分することなんてできません。

結局4等分してすべて友達にあげました。

しばらくすると母が部屋に入ってきて驚いていました。

5枚のお皿とフォークを用意したのに一つは使用されていなかったからです。

それを見た母は一言・・・

「あんたは将来絶対損するね!」「でも私の子だ!」と。

 

母親も生粋のあげ好きです。

常に家に誰かを呼んではごちそうを振舞ったり、祖父母から大量の果物や野菜が送られてくると「これ近所に配っておいで!」と手渡されました。

何かにつけて近所のイベントには差し入れを持っていくよう言われました。

都内に出かけた時にはホームレスの人にお金を渡すように言われたこともありました。

 

母の田舎に遊びに行ったときは本当にすごいです。

ド田舎のため、近所は皆親戚です。

夏休みに帰省すると初日は決まってあいさつ回りです。

一軒一軒丁寧にあいさつし、お茶をいただいたりしていました。

帰りがけには親戚の人たちは必ず私に何かを持たせてくれました。

お菓子やジュース、中には大量の野菜など・・・

5~6件あいさつ回りをすると持ちきれないほどの荷物になったものです。

村ではほとんどの方があげ好きだったんでしょう。

 

そんな経験から私も生粋のあげ好きに育ちました。

逆に人から何かを貰うとこに抵抗があるほどです。

つい先日、自分のあげ好きを実感する出来事がありました。

 

今年に入り出産や新居へのお引越しなど、私の周りにはおめでたいイベントを迎えた方が本当に増えました。

コロナ禍ですが非常に明るいニュースに囲まれ気持ちがいいです。

当然お祝いを贈るのですが、皆律義にお返しをくれました。

そしてそのほとんどが「カタログギフト」でした。

 

もともと物欲があまりない為、カタログギフトを眺めていてもそれほどテンションは上がりません。

そして何回も見ているうちにある考えが浮かびます。

「このアイテムあの人に似合うかも?」「この商品あの人が欲しがっていたな~」「このスイーツあの人にたべてもらいたいな~」

完全に自分が欲しいものではなく、贈りたいもの目線で選んでいるんです。

その時ふと思いました。

この性格は一生直らんな~と。

 

コンビニ買い物に行っても、大型ショッピング施設に行っても結局「そういえばこれあの人が欲しがっていたな~」「これあの人にピッタリだよな~」と考えてしまう自分がいます。

このことを誰かに話してもなかなか理解してもらえないです。

 さっきもネットサーフィンをしていたら飛び込んできたサプリメントの広告を見て、「そいえばあの人調子悪いって話していたな~」とか考えちゃいました。

もはや誰かに喜んでもらいたくて物を贈っているのではなくて、贈っている自分に満足しているだけなのかもしれません。

 

でも相手に気を使わせるような贈り方は勿論しません。

相手がお返しに困ったり、その為に時間やお金を使わせてしまうことは重々理解しています。

物を送るときは相手の立場や状況、なるべく気を使わせないようにすごく考えています。

それでも誰かにものをあげたくて仕方がないのです。

別に「ありがとう」と言われたいわけでもないのに・・・

皆さんはどうでしょうか?