貧乏

お金はいくらあっても困りません。

お金さえあれば何でも手に入る世の中です。

とてもじゃないですが「金がすべてじゃない!」なんてきれいごとを言えそうにはありません。

 

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昔からお金を稼ぐことに必死でした。

高校一年生の時、ハンバーガーショップで初めてアルバイトを始めました。

高校生の時はとにかく遊ぶお金と、CDが買いたくて時間を見つけてはバイトに明け暮れました。

当時の時給は700円。

今考えるとビックリですが、それでも月に4~5万円のバイト代は私にとっては非常にありがたい金額でした。

自分で稼いだお金で好きなことができるとわかると、様々なバイトを掛け持ちするようになりました。

大学生になった時には、ハンバーガーショップの他にお弁当屋さん、居酒屋、コンビニ、清掃員、アパレル、日雇いのコンサートスタッフなどなど・・・本当にたくさんのバイトを週7でやりました。

おかげで大学の授業にほとんど行かず留年してしまいましたが・・・

一番多い時で月に28万ほど稼いだことがあります。

そのお金は結局全て遊びやギャンブル、無駄なものに次々と消えていきました。

そう、お金はあればあるだけ使ってしまう性分なんです。

そんな時女房に出会いました。

彼女はとにかく「ケチ」でして、お金を貯めるのが趣味みたいなところがあります。

なので付き合っている時から私のお金をある程度コントロールしてくれていました。

結婚して子供が生まれるとますます「ケチ」がエスカレート!

安月給で本当にお金が無い時にはその才能をいかんなく発揮してくれまして、浪費癖のある自分はかなり我慢させられました。

子供が幼稚園に入ったころから生活リズムが安定してきたことから、私は深夜のアルバイトを始めました。

今の仕事はほとんど残業がない為、毎日定時に上がれます。

朝も少しゆっくりなので若い私には夜のただ家にいるだけの時間は退屈でした。

毎日遅くまでお酒を飲み、深夜番組を見ている生活に少し飽き飽きしていたこともあり、夜10時から深夜2時までの丁度よいアルバイトを見つけました。

スーパー銭湯のアルバイトです。

仕事は脱衣所の清掃やお客様が使用したタオルやゴミの回収です。

もちろん男性ですので女性の脱衣所やお風呂には入れませんよ(笑)

主に週3回、一回4時間程度ですが4~5万程度稼げました。

また一緒に働いていたパートさんと仲良くなったこともあり結局7年も続けてしまいました。

一生分の男性の裸を見たと思います。

 

その後少しづつですが給料も上がり始め、生活もやや安定してきました。

生活が安定してくると今度は「もっと稼がなきゃ」と今の仕事を頑張るようになりました。

10年くらい本当に必死に働いたと思います。

そしてとうとう社長になりました。

社長になると自分の手取りはある程度自分で決められるようになります。

それでも零細企業ですし、ほかの従業員とは長いこと一緒にやってきたので、大幅に報酬を上げるようなことはしませんでした。

今も生活に困らない程度の年収です。

 

私学に通う大学生の子供が2人もいますので毎年莫大な教育費がかかります。

末っ子も今は高校生ですが、まだまだお金がかかるでしょう。

「ケチ」な妻のおかげで家計は何とかギリギリまわっています。

それでも贅沢はほとんどできません。

家族そろっての外食や旅行なんて10年以上していない気もします。

「ケチ」な女房のおかげで贅沢の仕方すら忘れてしまったようです。

 

さらに自分は「時間貧乏」だと思っています。

お金を稼ぐために今の仕事をとにかく一生懸命やっています。

お客様に呼ばれれば時間外でも動きます。

休みの日でもお付き合いなどには必ず顔を出します。

夜も誘われればなるべくお付き合いをします。

何か頼まれれば率先してお役に立てるよう動きます。

 

そんな生活をしていると本当に時間が足りません。

日々分刻みで時間に追われる毎日です。

休みの日でも常に分刻みでスケジュールをこなすだけです。

最近はお金よりも時間が欲しい毎日です。

 

結局お金を稼ごうとすれば時間や体力が奪われます。

時間を作れば今度はお金が奪われます。

いづれにしても「貧乏」に変わりはありません。

 

いつになったら楽な暮らしができるのか?

一生こうして時間とお金に振り回されて生きるのか?

答えは老後まで出なそうです。