3月に長男が家を出ました。
3人の子供をきちんと育てるべく15年前に購入したマイホームには私の部屋はありませんでした。
居場所はリビングか台所・・・
5~6年前まではカミさんとダブルベットで仲良く添い寝していましたが、社長になり忙しくなると家にいる時間がどんどん減っていきました。
おかげで家に帰らない日も多くなりましたのでどんどん居場所は無くなっていきます。
45年前!長男として生まれ私が1歳半の時、両親は家を建てました。
その後、弟と妹が生まれ5人家族になり増改築も行っていました。
物心ついた時から部屋は用意されていましたので、自分の部屋で思いのままに過ごすことが当たり前だったんです。
いいオーディオを買って、ギターを置いて、シンセサイザーを置いて、パソコンを置いて・・・
音楽に常に囲まれた部屋で21年間過ごしました。
しかし!
結婚をして子供が生まれその生活は一変しました。
自分の部屋なんて考えもしませんでしたし、自分のわがままを言える状況でもありませんでしたから・・・
それでもいつかは「学生時代に過ごした実家の部屋のようにしたい!」という思いだけは頭の片隅にあったんです。
そして2023年!
ついに私の夢が叶う時が来ました。
家を出た長男の部屋が私の完全なプライベート空間となったわけです。
これほどワクワク過ごした数か月は過去にもなかったかもしれませんね。
長男の引っ越しが終わってすぐにまずは部屋の大掃除です!
ベッドや勉強机はそのままだったので、全て分解して処分します。
6畳の部屋を隅々まで片付けるのに丸一日かかってしまいました。
しかし!!
ここからが大変でした。
実は私は自分の部屋に必ずあるものを置きたくて2月から準備を進めていました。
それがこちらです!!
自分の部屋には必ずピアノを置く!と決めていました。
本当はグランドピアノでも置きたかったのですが、2階の6畳しかない部屋です。
おまけに夜しか弾けないので電子ピアノしか選択肢はありません。
本当はベヒシュタインのピアノをアップライトでもいいから置きたかったのですがそうもいきませんでした。(そんな余裕もまだないですし・・・)
そこで以前から気になっていたこちらのピアノを選びました。
カシオの最高峰デジタルピアノ 「CELVIANO Grand hybrid GP-510BP」
(商品説明)
艶やかな光沢が放つ、比類なき品格。 ピアノを弾く時も、鍵盤カバーを閉じている時も、優雅な気品に包まれていること。
外観にはどこまでも格調高い美しさを求め、艶やかな光沢仕上げを施しました。
グランドピアノの大屋根を開けた時のような豊かな音の拡がりを得られるよう、天板を開閉できる構造を採用。
さらに、音の再現性にもこだわり、音響性能を強化することでより豊かで伸びのある響きを実現しています。
C.ベヒシュタインとのコラボレーションの証であるゴールドカラーのプレート、脚元に輝くクロムゴールドのパーツが、フラグシップモデルにふさわしい華やかさを与えています。
私の憧れているベヒシュタインとカシオがコラボした電子ピアノなんです!
鍵盤のタッチもペダルも、そしてサンプリングの音も忠実に再現されている高級ピアノになります。
金額は480,000円(定価)
それを在庫があって格安で販売している地方の楽器屋さんに直談判し、350,000円で購入することが出来ました。
それでも十分高価な買い物です。
ベヒシュタイン貯金から引き出し思い切って買ってしまったというわけです。
で!ここで少しだけ問題が・・・
実はカミさんにはピアノを購入するという話は一切していません。
自分のお小遣いで購入するわけですから文句は言われることはありませんが、リビングにもピアノはある為多少の小言は言われるはずです。
大がかりな搬入作業が行われれば、ダイレクトに小言を言われる可能性もあります。
そこで、私はカミさんのいない時間帯を狙って搬入作業をお願いしました。
購入したのは2月ですが、3月4月は繁忙期の為休みがありません。
お店の唯一の定休日である水曜日に搬入をお願いしようと思ったのですが、なんと!搬入業者さんの定休日も水曜日です!
なかなか予定が合わず結局2ヶ月近く東京の立川にある搬入業者さんの倉庫でピアノは眠っていました。
一日でも早く搬入してもらいたい気持ちばかりが募る毎日・・・
この2ヶ月間は本当にモヤモヤしていましたね。
そして4月14日!
この日は会社を午前中だけズル休みしました。
カミさんは午前中会社で経理の仕事をしています。
朝10時にカミさんが会社に向かったのを見届けすぐに業者さんに電話します。
業者さんには近くのコンビニで待機してもらっていました。
そしていよいよ我が部屋にピアノが運ばれました。
設置作業は20分ほどで終わりました。
電子ピアノなので組み立てるだけです。
手際よく作業してもらい10時30分にはすぐに弾ける状態に!
業者さんから「試弾してみてください」と言われたので少しだけ弾いてみましたが、初対面の人の前で弾くなんて経験があまりにも無いため、自分の部屋なのに妙に緊張してしまいましたね。
こうして念願のピアノのある部屋が完成したわけです。
いつでもピアノに触れることが出来る生活!
これは言わば「同棲」でしょう。
いつでもピアノという彼女が部屋で待っていてくれる状態!
寝ても覚めても常に一緒!
同棲など経験がない私には毎日がワクワクの生活なんです。
そして一番いいのは「絶対に逃げないこと」でしょう(笑)
午後からカミさんと入れ違いで会社に行きました。
カミさんがピアノの存在に気が付くのか?
家に帰ったら嫌味を言われるのか?
非常に気になりながら仕事を終え帰宅しました。
しかし、家に帰ってもカミさんはピアノのことに一切触れてきません。
自分から言うのも何なので、私は夜遅くまでピアノを弾いていました。
すると!
カミさんが部屋に入ってきて一言!
「買ったのね・・・」
そして静かにドアを閉めました。
お互いに干渉しない夫婦とは言え、40万円近い買い物をしたわけですから絶対に何か言われると思っていただけに拍子抜けでしたね。
ちなみにカミさんには後日「メルカリで5万で買った!」と言いましたけど・・・
でも冷静に考えたら部屋にそこそこ高価とはいえピアノを置いただけです。
オヤジの趣味で多い「ゴルフ」「釣り」「自動車・バイク」「キャンプ」などにもお金はかかります。
しかも、その道具を使うためには出かけなければいけません。
道具にお金をかけた上に、時間と使用するためのお金が余分にかかります。
しかしピアノは部屋に置いてあるだけでそれ以上のお金は楽譜くらいしかかかりません。
そう考えると私は「家計にやさしい趣味を持ついい旦那」と言えるのではないでしょうか?
自画自賛です!!
黒いピアノだけでは味気ないので少しデコレーションしてみました。
やり過ぎました(笑)