9年間乗った「リトルカブ」を無事に従業員に引き渡しました。
長年連れ添った相棒が別の人間のもとに行ってしまう寂しさはありますが、仕方がないことです。
彼女を取られたような喪失感は若干ありますが・・・
しかし!
すぐに新しい相棒が私のもとへやってきました。
「スーパーカブ50」です。
9年前いつも使っていたバイクが突然壊れました。
当然新しいバイクを買うことになったのですが、その際に「スーパーカブ50」を購入する予定でした。
しかし、当時在庫で置いてあるお店があまりなく、急いでいた私はすぐに納車される「リトルカブ」を選ばざるを得なかったんです。
それでも小さくてかわいい「リトルカブ」は小柄な私にはぴったりのバイクでしたし、その可愛さからカミさんや娘からも好評だったんです。
でも心のどこかで「いつかは本物のスーパーカブに乗りたい!」という思いも抱いていたのは事実です。
そして今回、見事そのチャンスが巡ってきたわけです。
早速「スーパーカブ50」を購入するために正規ディーラーへ電話をしました。
私「スーパーカブ50がすぐに欲しいのですが納期はどのくらいですか」
店員「現在注文を多くいただいておりまして、現状では来年の1月になります」
私「えっ?マジっすか?在庫車であるものでいいのですが・・・」
店員「残念ながら在庫車もほとんどが売り切れていまして・・・」
私「わかりました。すみません・・・」
このやり取りは9年前と全く同じです。
当時も大変人気で納車までの時間がかかると言われたんです。
しかし、ここで諦めるわけにはいきません。
私の会社の従業員はみなバイクが大好きです。
普段から色々なバイク屋さんに出入りしていますし、暇さえあればネットでバイクを検索しているような連中です。
すぐに「社長命令!全力でスーパーカブ50を探してくれ」と指示をしました。
すると翌日、スタッフの一人が見事に在庫車を見つけてくれたんです。
早速電話をかけました。
私「そちらのHPに掲載しているスーパーカブ50がすぐに欲しいのですが・・・」
店員「お色は紺でよろしいですか?」
私「そうです!明日にでも欲しいのですがどうですか?」
店員「ありがとうございます。それでは明日までお取り置きしておきます」
私「明日必ず行きます」
こんな感じでスムーズに購入が進みました。
翌日仕事をサボりバイク屋さんへ直行しました。
自宅から車で1時間程度の場所にあるバイク屋さんです。
すぐに展示してあるスーパーカブ50を確認しその場で契約を結んだわけです。
お金を払い必要な書類を後日持参すればすぐにでも乗れることも分かりました。
こうなったら早いです!
その翌日には必要な書類を用意し4日後にはすぐに納車となったわけです。
11月7日
仕事を途中で切り上げバイク屋に直行!
スーパーカブ50はめでたく私の相棒となったわけです。
試運転もかねてバイク屋から会社まで自走です。
店員さんに見送られながらいざ出発です。
しかし!!
カブを運転して10秒で違和感を感じました。
リトルカブをほぼ毎日9年間も乗った私にとって、カブの操作はお手のものです。
あの独特のギアチェンジとブレーキの踏み方。
全く問題はないはずなのですが、すごく違和感を感じてしまったのはウィンカーの位置です。
リトルカブのウィンカーは右側についていました。
しかし、現行のスーパーカブ50のウィンカーは左にあります。
さらに鍵の位置も左から右側に変更されていました。
これには違和感しかありません。
もともとカブは働くバイクとして世に登場しました。
そして実は出前で使うために生まれたようなバイクなんです。
カブには他のバイクとは違うシステムが満載です。
出前をする場合、左手で「おかもち」を持ちます。
昭和の時代には、「おかもち」や「重ねたざるそば」を左手で持ち、右手だけで自転車で出前をする光景をよく目にしたものです。
それをバイクでも出来るようにしたのがカブなんです。
カブには左側のブレーキレバーがありません。
前輪のブレーキは右側のレバーで、後輪のブレーキは右足のペダルで操作します。
ウィンカーも右についています。
ギアは左足で操作します。
つまり、左手がふさがっていても運転が出来るようになっているんです。
無茶苦茶な設計だと思いますが、出前をする人の事を良く考えられて作られたんだな~といつも感心してしまいます。
しかし、時代の変化でしょうか?
私が今回手に入れたスーパーカブ50のウィンカーは左についていました。
左手を使わずに運転することはもはや不可能になっていたんです。
バイクを走らせてすぐにこの違和感に気が付いた自分は少しだけパニックになりました。
9年間右手の親指で操作していたウィンカー。
無意識に曲がるたびに右手の親指がスイッチがない場所を行ったり来たり・・・
そして、慌てて左のウィンカーを操作する・・・
新しい操作に慣れるのに一週間もかかってしまいました。
大げさに言えば、家の扉が「引き戸」からある日突然「押戸」になったようなものです。
この変更点にだけ少し納得がいかないのは私だけでしょうか?
まー何はともあれ40年間あこがれ続けた「スーパーカブ50」をGETしたわけです。
毎日の通勤が今は本当に楽しいです。
来年は会社の従業員がまたまた長距離ツーリングも計画しているみたいです。
カブと共にこれからも生きていきます。