いい父親とは?

3人の子供がいます。

21歳大学3年生の長男、19歳大学2年生の長女、16歳高校一年生の次男です。

長男は昔から勉強だけは黙ってするタイプで本当に手のかからない子でした。

高校は進学校へ通いそのまま第一志望の有名私立大学へ進学しました。

娘は新体操に夢中で高校は新体操が強い学校へ推薦で進学!インターハイにも出場しそのまま体育大学に入り、今でも競技を続けています。

末っ子は野球を続け自分のプレースタイルに合った公立高校へ進学、野球部で日々汗を流しています。

そんな3人の子育ては基本的にカミさん任せです。

子供が小さい時にはそれなりに子育てをしていたつもりですが、俗にいう「育メン」とは程遠いくらいダメな父親です。

子供達からも「ダメ親父」のレッテルを張られています。

 

そんな私の周りには子供が生まれ、今まさに子育てを一生懸命している人がたくさんおります。

そんな方々からよく聞かれるんです。

「子育てってどうしてました?」「どうしたらよいですか?」「どんなことが大切ですか?」「どうしたら立派な子供に育ちますか?」「習い事は何がいいですか?」などなど・・・

正直「私に聞かないでくれ!聞くならカミさんにどうぞ!」と言いたくなります。

そんな立派な父親に見えるんですかね?

だとしたらそれはそれでありがたいことですが・・・

 

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私は子供たちにとって最低な父親だと常に思っています。

自分のやりたいことを優先しますし、子供より仕事を優先するタイプです。

子供が幼いころは、子供が行きたい場所よりも自分が行きたい場所を優先するタイプでした。

自分の価値観を押し付けたりはしませんが、基本的に子供に寄り添っていたか?と聞かれると疑問です。

今思えば、子供を子ども扱いしていなかった気もします。

小学生くらいになると一人の人間として扱っていました。

だから厳しく躾けたとも思いませんし、勝手に大きくなったという印象です。

もちろんカミさんが全てコントロールしてくれていたのでしょうが、本当にダメな父親ですかね?

 

そんな私でも一時期「俺はいい父親だ!」と思っていた時期がありました。

子供がまだ赤ちゃんの頃の話です。

幼いころから歳の離れた妹の世話をしてきたので、赤ん坊の面倒を見るのは全く苦ではなかったです。

長男が生まれた時、カミさんが母乳がなかなかでなかったので自分が3時間おきにミルクを飲ませていました。

オムツもほとんど自分が替えていましたし、お風呂も寝かしつけも私がほぼやっていました。

娘が生まれると二人の面倒をまとめて見ていました。

カミさんは手際よく子供の面倒を見る私に勝てないと思ったのか?炊事や洗濯を頑張っていました。

仕事が終わるとすぐさま家に帰り子供の面倒を見る。

一緒に遊び、一緒にお風呂に入り、一緒に寝る毎日。

そんな日常を送っていると「俺っていい父親だな~」と勘違いしてしまうのです。

誰もが行っている当たり前のことをしているだけなのに、自分は頑張っていると自己満足に浸っていたのかもしれません。

 

確かに子育ては大変です。

泣くわ、喚くわ、暴れるわ、散らかすわ・・・

当時は若かったから良かったですが、今やれ!と言われたら絶対無理です。

でもそれなりに子育ては楽しかったのかもしれません。

 

子供たちが大きくなると状況が一変します。

彼らは日々自分のやるべきことに時間を割き始めます。

カミさんもそれをサポートするために忙しくしています。

仕事から帰っても各々バラバラな生活をしているため、自分の出る幕はありません。

そこで初めて気が付きました。

無能な父親であることに・・・

 

そのことに気づいてからはとにかく仕事を頑張りました。

というよりそれしか自分にできることはなかったんだと思います。

そんな時、ある方に言われた言葉は今でも覚えています。

「本当にいい父親は、女房子供が困ったときに精神的にも経済的にも支えてあげることができる父親だ!そばにいつもいて可愛がるだけなら誰でもできるぞ!」

非常に心に響く言葉でした。

 

子供に手はかからなくなりました。

しかしすごくお金がかかります。

今は経済的に家族を支えることに必死です。

 

こんな事を言うと怒られるかもしれませんが、私は子供は勝手に育つものと思っています。

どんなに親が世話をしてもしなくても、必要最低限の栄養と衛生的な生活、そしてきちんとした環境においてあげれば、どんな子でもまともに育つと信じています。

だから子供には私は何も言いません。

子供のダメなところもいいところも、結局は私とカミさんが作った環境のせいだからです。

怒ったところでその言葉は自分に返ってくるだけです。

 

基本的に自由奔放に育てています。

食事も好き嫌いがあっても「じゃ~食べなきゃいい!」と言います。

「好きなものだけ食べればいい」とも言います。

「自分の今の体に必要な栄養素は自分で判断しろ」とも言います。

お金の使い方にも口は出しません。

無駄なものを買ってきても、くだらないものを買ってきても知らん顔です。

お金をせびられても黙って渡します。

なぜ必要か?もほとんど聞きません。

悪さをするかもしれませんが、後始末は自分がするつもりで渡します。

子供のことを信用していると言えば聞こえはいいですが、あまり興味がないとも言えますね。

 

自分がすごく厳しく育てられたので反面教師にしている部分もあると思います。

そんなダメ親父に育てられた子供は果たしてまともな大人になるのか?

少し心配ですが、なるようにしかならないので静観するだけですね。

子供たちに一言だけ言うとしたら「こんな父親にはなるな!」です。