ジェンダー

ジェンダー

最近よく耳にする言葉ですね?

こんなテーマでブログを書くと色々と批判されそうですが、先日ジェンダーについて考えさせられる出来事があったので忘れないように書いておこうと思います。

 

ジェンダーとは一言でいうと「生物学的な性別(SEX)に対して、社会的・文化的にあとから作られる男女の違いによって生まれる性別のこと」です。

簡単に言えば生活していく中で「男らしさ・女らしさ」などと区別されることを「ジェンダー」と言います。

ここ数年この「ジェンダー」について様々な議論が起こり話題になっています。

価値観の多様性を重要視する世の中になり、男女の性差別をなるべく無くそうという世界的な動きも加速しています。

LGBTなんて言葉や、そういったことで生きづらさを感じている人たちも徐々に市民権を得ている時代です。

昭和生まれの私には「世の中変わったな~」というくらいしか感じませんが、時代は刻一刻と変化しているのですね。

 

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思い返せばこの世に男として生を受けてから、男として生きることを強要されてきたんだと思います。

自分はLGBTではありませんが、幼少期は背が低く童顔だったためよく「かわいい!女の子みたい!」なんてからかわれました。

ピアノを習っていたりしたもんだから余計に「男らしくない!」なんて言われたものです。

ある程度大きくなってもからも、すぐくよくよするネガティブな性格の為「男らしくないな~」なんてよく言われたものです。

今は男として父親としてその務めをはたしているつもりですが、思い返せばそんな経験を多くした一人です。

 

先日この「ジェンダー」についてあらためて考えさせられることがありました。

私には体育大学に通う娘がおります。

生まれた時からとにかく活発な娘で、食べるか?寝るか?運動するか?しか頭の中に選択肢がないような子です。

高校の時の面談で「文系ですか?理系ですか?」と聞かれ「体育会系です!」と真顔で答えて親に恥をかかせたくらいです。

幼いころから新体操を続けていて大学に入った今でもまだやっています。

そんな娘はとにかく勉強が苦手です。

運動ばかりしてきた人間特有の「知識の少なさ」が最近ますます露呈しています。

その娘が最近社会学の授業のレポートを提出することになりました。

テーマは「ジェンダー

授業はしっかりと聴いていたようですが、レポートとなるとスラスラかける頭はないのでアドバイスを求められました。

私も一応大学を出ていますし学生時代には数々のレポートを提出しました。

当然「社会学」も学びましたし、なんとなく手伝ってあげようと思い資料に目を通しました。

しかし、そこの書かれていた内容は私が20年以上前に学んだ内容とは大きく違っていましたね。

もちろん当時はLGBTなんて言葉も出てきませんでしたし、一般的な浅い内容だったと記憶しています。

娘から手わされた資料はかなり専門的で突っ込んだ内容だったため、理解するのに少し時間がかかりました。

そんな娘の資料を一緒に眺めながら私は質問をしてみました。

「おまえはこのジェンダーについてどう思っているの?」

娘からは意外な言葉が返ってきたのです。

 

私の世代ではLGBTの方々に対する偏見が若干あります。

「普通とは違う、少し変わった人!できれば関わりたくない!」なんて心のどこかで考えてしまうものです。

差別するつもりも批判するつもりもありませんが、自分の周りにはあまり多くなかったため正直馴染みはありません。

しかし、娘にとっては特別なことではないようです。

娘の周りにはそのような方々がごくごく普通にいるそうです。

体育大学という環境だからなのか?とにかくそのような方々と普通に触れ合う機会が日常的にあるのだとか・・・

大学生の長男にも聞いてみましたが何人かいるそうです。

だから若い彼らにとってそのような方々は特別な存在ではないようです。

確かに女装やコスプレ、おね~タレントがTVやネットの世界にありふれていますし、昔に比べれば身近なのかもしれません。

そのことについては少し驚くと同時にジェネレーションギャップを感じました。

 

さらに男勝りの娘に男女格差についてどう思うか?聞いたところ、ビックリするような意見が出てきました。

女として生まれた娘には男女格差は我々男性以上にはっきりと映るようで、女子だからと言って男子と区別されることに少なからず疑問があるようです。

娘らしいと思ったのは、昔から男子と女子の体力の差を比べられることが嫌だったというエピソードです。

中学校の時の体育の授業で行われた持久走。

男子は5キロなのに女子は3キロ!

これって不公平じゃない?とか言い出しました。

「5キロ走りたかっかのか?」と聞くと「当たり前じゃん!男子をガンガン追い抜きたかったわ~」なんて言うものだから家族で大笑いしてしまいました。

さらに娘は「だって男子でも運動が苦手で5キロも走れない人もいるでしょう?女子だって5キロ走りたい人もいるじゃん!選べないことがおかしいよ」とか言うんです。

こんなこと今まで考えたこともなかったですし、脳みそまで筋肉でできているような娘ならではの発想に自分の考えを改めさせられた出来事でした。

 

確かに男性にしかできないこと、女性にしかできないことはあります。

しかし、なるべく平等に扱うことは非常に大切です。

男性らしさ、女性らしさで区別するのではなく、その人の価値観や能力をしっかり考えたうえでできることを与えてあげる、そしてチャレンジできる世の中が理想なんでしょうね?

娘の課題を通じ、あたらめてそんなことに気づかされました。

 

しかし、ふと冷静になってみるとあらためて思います。

うちの娘大丈夫か?

まだまだ子供への心配は尽きませんね。