自民党の総裁選がスタートしました。
ここで選ばれた人間が基本的に第100代内閣総理大臣になります。
岸田文雄・河野太郎・高市早苗・野田聖子の4名が立候補し、毎日のように政策論争が繰り広げられています。
来週29日には投票が行われ新しい総裁が誕生しますね。
さて、人間の記憶というものは大変曖昧なものでして過去の総裁選のことなんか皆忘れているんではないでしょうか?
私もその一人なので思い出すために書いてみます。
まず、記憶にあるところから・・・
2001年の総裁選では小泉純一郎・橋本龍太郎・麻生太郎・亀井静香の4名が立候補しました。(亀井静香は本選では辞退してます)
結果的に小泉純一郎が圧勝し、あの「小泉旋風」が始まります。
2003年の総裁選では小泉純一郎・亀井静香・藤井孝男・高村正彦の4名が立候補しここでも小泉純一郎が圧勝しました。
ちなみにこの時から総裁の任期が2年から3年に変更されたんですよね。
2006年は安倍晋三・麻生太郎・谷垣禎一の3名が立候補し安倍晋三が圧勝しています。
2007年に急遽行われた総裁選では福田康夫・麻生太郎の2名が立候補し福田康夫が総理になります。
衆参で第一党が違う、いわゆる「ねじれ国会」と言われていた時期ですね。
しかし翌年福田総理の突然の辞任によりまたも総裁選が行われます。
2008年の顔ぶれは麻生太郎・与謝野馨・小池百合子・石原伸晃・石破茂の5名。
結果的に麻生太郎が選ばれました。
しかし政局はますます混乱。
2009年に行われた衆議院選挙で自民党が大敗!第一党の座から陥落します。
悪夢の民主党政権誕生の時です。
責任を取るかたちで麻生太郎が辞任。
2009年の総裁選では谷垣禎一・河野太郎・西村康稔の3名から谷垣禎一が選ばれました。
その後3年間、自民党は政権を取り戻すことなく2012年の総裁選を迎えます。
ここでの立候補は石破茂・安倍晋三・石原伸晃・町村信孝・林芳正の5名。
最初の投票では石破氏が勝つも、過半数を取れず決戦投票に!
この決選投票を制したのが安倍晋三でした。
ここから安倍晋三の長期政権がスタートしましたね。
2015年の総裁選は立候補者がおらず安倍晋三の再選。
2018年には安倍晋三・石破茂の一騎打ちでしたが安倍晋三の圧勝で長期政権はさらに続くことになります。
しかし、2020年の8月、安倍総理の体調不良を理由にした突然の辞任劇が起こります。
すぐに行われた2020年の総裁選では菅義偉・岸田文雄・石破茂の3名が立候補し菅義偉が勝利。
コロナ禍で菅政権が誕生します。
とここまでが私がなんとなく記憶している総裁選の歴史ですかね?
こうして書きだすと思い出すものです。
そして2021年9月!任期満了で迎える総裁選に菅さんは立候補しないことを表明し、現在の4名の戦いになったという流れです。
安倍晋三の長期政権の影響でここ数年、総裁選は注目されてきませんでした。
政策論争もほとんどないまま総裁、そして総理大臣が決まってしまった印象が強くあります。
だから今回の総裁選は非常に新鮮です。
連日各候補者がTV出演し自分の考え方や主義主張をわかりやすく伝えています。
派閥色の強かった総裁選ですが、無派閥の高市早苗・野田聖子の2名の立候補により少しだけクリーンな印象すら受けます。
女性候補が2名出ていることも今までになかったことです。
そして、この4名にはどこか「この人なら今の窮屈な世の中を変えてくれるのでは?」という期待感さえ感じるのは私だけではないはずです。
新型コロナウィルスにより我々の暮らしは大きく変わりました。
良くなったことなんて一つもありません。
個人の努力やアイデアで何とかすることも到底できません。
だからこそ次期総裁に期待するしかないという悲しい現実もあります。
個人的に総裁になって欲しい人がいます。
ここではあえて申し上げませんが、この人なら何か変わるかも?と期待したい人がいます。
でもどこかで「誰が総理になっても結局変わらないのでは?」という諦めの気持ちもあります。
これこそまさに政治不信でしょうね。
偶然でもいいんです。誰でもいいんです。なんでもいいんです。
今の状況が少しでも改善されるのであれば!
そんな思いで毎日TVの討論会を見ているのは私だけではないと思いますけど・・・
これまでの討論会を見ていると、4名の候補者ともにある程度まともな話をしている印象です。
時々明確な答えを避けて論点をすり替えているような候補者もいますが、ここ数年では一番まともな総裁選でしょう。
何ならこのまま4人で力を合わせて何とかしてほしいくらいです。
変な話、総裁は一人じゃなきゃダメでしょうか?とさえ思ってしまいます。
そして10月には新しい総裁のもと総選挙も行われます。
我々の声が国会に届くのか?
暮らしは少しでも良くなるのか?
将来への不安は無くなるのか?
子供たちの未来は明るいものになるのか?
どうせ変わらないでしょう!という思いと、ひょっとしたら?という淡い期待感のまま投票に行くことになりそうです。
今は各候補の話に耳を傾け、自分なりの解釈で候補者をしっかり選べるよう準備したいですね。