昔から物欲はあまりありません。
高級ブランドの時計やバッグ、高級車などもお金があれば欲しいと思うのかもしれませんが、全くと言っていいほど興味がなかったりします。
もっぱらお金の使い方はおいしいものを食べたり、お酒を飲みに行くことにくらいでしょうか。
「物」よりも「事」にお金や時間を消費するタイプです。
そんな私にも欲しいものが一つだけあります。
「C.BECHSTEIN」のグランドピアノです。
「C.BECHSTEIN」のピアノを初めて触ったのは19歳の時でした。
当時弾きたい曲があって、楽譜を買うために都内の楽器店に行きました。
そこに置いてあったのが「C.BECHSTEIN」のグランドピアノでした。
おそらく期間限定のフェアか何かで置かれていたと思うのですが、一人の女性がそのピアノを優雅に弾いていたんです。
その音色を聴いた時、すごく興奮しました。
今まで聞いたどんなピアノの音色よりも素晴らしい音だったからです。
楽器店のスタッフさんにお願いして3分ほど試弾させてもらいましたが、この時の鍵盤のタッチ、耳に飛び込んできた素晴らしい音色は一生忘れることはないでしょう。
幼少期から様々な有名なピアノを弾かせてもらいました。
ピアノの発表会では「スタインウェイ」を毎年のように弾かせてもらっていましたし、「ベーゼンドルファー」も楽器店で触ったことがあります。
他にもカワイやヤマハの高級ピアノはもちろん、大好きなX-JAPANのYOSHIKIの象徴ともいえるクリスタルのグランドピアノも弾かせてもらいました。
はっきり言ってピアノは下手くそです。
人に聴かせるような腕前ではありません。
あくまで自分が楽しめて気分転換になるから弾いているだけです。
だからこそ聴いてくれる人が気持ちよく聞こえる音ではなく、弾いている自分が気持ちよく感じるピアノが欲しいのです。
そんな私にとっては「C.BECHSTEIN」のピアノが唯一無二の存在ですね。
以前も書きましたが、19歳で憧れを抱いてから「いつか必ず買う!」と心に決めてアルバイトに励みました。
昔から物欲の全くない自分にとって、欲しいものを買うために働いてお金を稼ぐというモチベーションは特別なものだったと思います。
途中で遊びやギャンブルに消えていったお金もありましたが、22歳までの3年間で150万円ほど貯めました。
もちろん150万円では到底買えません。
それでも少しづつ目標に近づいている気がして嬉しくなったものです。
当時から私が欲しいのは一貫してコンパクトなグランドピアノです。
現在販売されているものだと「アカデミーA.160」「コンサートL-167」などですかね。
ちなみにお値段は・・・
「アカデミーA.160」 ¥5,830,000- 税込
「コンサートL-167」 ¥10,890,000- 税込
高級外車がど~んと買える価格です。
結婚と同時に大切に貯めた150万円は無くなりました。
新しい生活を始めるためにお金がかかったからです。
子供が生まれるとあっという間に無くなりました。
貯金額は20万円まで減りましたね。
それでも私の唯一の物欲は心の奥底で生き続けているものです。
数年前から再びピアノに向かう生活を始めて以降、「ピアノを買う!」という20年以上前の目標が再設定されました。
もう一度お金を貯めてチャレンジするつもりです。
目標金額はズバリ1000万円!
50歳になるまでに達成したいと思っています。
昨日、先日ブログにも書きました調律師をされているお客様が「C.BECHSTEIN」のカタログを持ってきてくれました。
見るからに高級そうな立派なカタログです。
「社長これどうぞ!注文はいつでもお待ちしてますね!」なんて冗談を言われましたが、そのカタログを見つめれば見つめるほどモチベーションが上がるものです。
家に帰りカタログをながめながら飲むお酒も格別でしたね。
夢や理想を安易に語るのはあまり好きではありません。
だって口では何とでも言えますから。
でもこの目標だけは常に口に出して自分を奮い立たせるようにしています。
憧れを手に入れるその日まで!