塔ノ岳

今から9年ほど前に登山を始めました。

山登りが趣味である義理父から勧められ始めましたが、今ではすっかり登山の魅力に取りつかれています。

そんな私が初めて登った山が「塔ノ岳」です。

 

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塔ノ岳は標高1491メートルの神奈川県は丹沢山地にある山です。

登山を始めようと思い、登山が趣味の友人に声をかけたのが全ての始まります。

その方は幼稚園の時に知り合ったパパ友です。

登山と言っても色々なスタイルがあるので友人もどこに連れていくべきか?で悩んだそうですが、私が「どうせ登るなら本格的な場所がいい!」と希望したためこの山に決定しました。

 

登山を始めて分かったのですが、標高の高い山に登ることが必ずしも大変ということではありません。

重要なのは「標高差」と「歩行距離」だと知りました。

例えば、標高2000~3000メートル近い山が日本にはたくさんあります

しかし、多くの方が訪れやすいように標高の高いところまで道路が整備されていたり、ロープウェーで上がれたりもします。

有名なところでは谷川岳なんかはロープウェーで一気に1300メートルくらいまで上がれます。そのあとリフトに乗れば1500メートルまでは誰でも到達できます。

山頂は1977メートルなので500メートル弱の標高差を登ることになります。

歩行距離も往復で6~7キロ程度です。

富士山も同様で、5合目の標高は2400メートル程度です。

そこまでは車で上がれます。

その後3700メートルの山頂までは1300メートルの標高差です。

歩行距離も往復で8~9キロ程度になります。

標高が高い山に登ることが必ずしも大変というわけではないのです。

 

私が最初に訪れた「塔ノ岳」は標高は低いですが、登山口と山頂の標高差は1500メートル。歩行距離は往復で13~14キロです。

色々な登山ルートがあるのですが、一番オーソドックスな「大倉尾根」が登山デビューのコースでした。

大倉尾根は通称「バカ尾根」とも呼ばれています。

登山口から山頂までほぼ登りっぱなしです。

急な階段をひたすら登り続けるような感覚でしょうか?

木々がうっそうと茂っているので、山頂につくまで絶景を見ることは出来ない忍耐力が必要な登山コースでもあります。

友人が言うには、このコースを登れた人間は日本の有名な山々を登れる体力と脚力がある証拠、と言っていました。

実際に富士登山北アルプスなんかを本格的に登る方が練習や訓練の一環で登る山とも言われいるようです。

 

友人に連れられ始めて登った時は本当にきつかった記憶があります。

まだ装備もきちんと揃えておらず、運動靴とカジュアルなリュック、そしてジャージで挑みました。

息を切らしながらなんとか登頂したのが最初の思い出です。

しかし、山頂で見た絶景と達成感は今まで感じたことのないものでした。

それからというもの、今度は一人で塔ノ岳を登るようになりました。

装備もきちんと揃え、あの辛い登山道を黙々と歩き山頂で一人のんびり過ごすのが数か月に一回程度の楽しみになっていましたね。

登山スピードもぐんぐんあがり、通常3時間程度かかる大倉尾根を最短で1時間50分で上がったこともあります。

さらに慣れてくるとその先にある「丹沢山」そして神奈川県で一番標高の高い山「蛭ヶ岳」にも足を伸ばすように・・・

蛭ヶ岳」を往復した時の歩行距離は26キロでした。

今までで一番過酷なチャレンジだったと思います。

結局塔ノ岳は通算で15回ほど登っています。

その後は山梨の山や長野の山、八ヶ岳などにも登るようになりました。

 

登山は危険がいっぱいです。

途中で動けなくなったり、遭難したり、怪我などしたら多くの人に迷惑をかけます。

特に自分の場合はソロが多いので毎回特に気を使います。

自分の脚力と体力には自信がありますが、過信することなく常に安全に帰ることを第一に考え登山を楽しんでいます。

 

秋になると紅葉がきれいです。

9月10月は一番好きな季節です。

今年も山に行ってたくさん癒されたいと思います。